腱板断裂の治療について
肩痛で多い腱板断裂はよく日常診療で出会いますが、
手術症例とすべきか迷う場面が多いです。
ざっくり教科書には保存的加療が無効であれば、手術だと書かれていますが、
もう少し実際の診療では吟味が必要と考えます。
そこで、少し参考になるFREEの論文がありましたのでシェアします。
腱板断裂の自然死に基づき、年齢や断裂形態、筋の状態から断裂拡大リスクや脂肪変性リスクを考慮して、手術(腱板修復術)か保存的加療かを検討することがよいでしょう。
外傷性なら早期の手術が推奨されます。(年齢が65歳以下や、脂肪変性が進行していない条件下で)
オペを検討するなら、年齢、活動度、断裂の大きさ、脂肪変性の度合(Goutallier分類)は最低限チェックした方がよさそうです。
保存的加療を行う場合も、断裂拡大や脂肪変性リスクがあるので定期フォローが必要です。